「水」は天然の“界面活性剤”
「お湯」は最上の“界面活性剤”
ここで質問です!
皆様のご家庭で、朝洗濯をされる時、お風呂の残り湯をお使いになっていますか?
多分、賢い主婦は当たり前のように、前日のお風呂の残り湯を使われている事と思います。
これこそ、単に水を節約、「節水」にとどまらず、例え前日の残り湯とは言え、ぬるま湯でも十分に「お湯」の“界面活性作用”を利用した、
これこそが“究極の『SDG‘S』家事!”と思いませんか⁉
究極のSDG‘S『還元水』の研究をしています‼
ここで質問です!
皆様のご家庭で、朝洗濯をされる時、お風呂の残り湯をお使いになっていますか?
多分、賢い主婦は当たり前のように、前日のお風呂の残り湯を使われている事と思います。
これこそ、単に水を節約、「節水」にとどまらず、例え前日の残り湯とは言え、ぬるま湯でも十分に「お湯」の“界面活性作用”を利用した、
これこそが“究極の『SDG‘S』家事!”と思いませんか⁉
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
上古博士の連載は今回で終了です。長期にわたる連載に感謝申し上げます。 次回から、エナジックインターナショナルの顧問で、北海道大学名誉教授の玉城英彦(たましろひでひこ)博士の連載が始まります。どうぞお楽しみに。
(編集部)
【1】琵琶湖を通じて学んだ「水」の意義 (1月号)
【2】あなたは「慢性的脱水状態」にあるのかも!? (2月号)
【3】脳と筋肉の75%が水! 脱水が招く怖い症状 (3月号)
【4】“水のホメオスタシス”正常化のキーポイント (4月号)
【5】 電解水を作る“原材料”水道水の水源を考える (5月号)
【6】身体の自動調節機能と水のpHとの関係は? (6月号)
【7】水の電気分解の原理と電解水生成器の歴史 (7月号)
【8】電解水研究の端緒を作ったTV番組の功罪 (8月号)
【9】肝機能障害と疲労回復に還元水は効くのか? (9月号)
【10】還元水は胃腸症状をどう改善するのか? (10月号)
【11】還元水は歯の酸蝕症を防ぐ効果がある!? (11月号)
【12】還元水の飲用によりビフィズス菌は増加? (12月号)
【13】還元水は肝機能障害を抑制する? (1月号)
【14】還元水飲用はマジで糖尿病に効果を期待? (2月号)
【15】 電解水ではたして悪臭を消せるのか? (3月号)
【16】 マウスの実験が示した水素の脂肪肝抑制機能 (4月号)
【17】 還元水と運動の併用でQOLの向上を促すか!? (5月号)
【18】 脱水症状の克服に還元水飲用は有効か!? (6月号)
【19】 お米を炊く水の比較実験をしてみた!! (7月号)
【20】 食中毒の危険因子を除去する酸性電解水 (8月号)
【21】 強還元水の抗菌能力を実験してみたら…… (9月号)
【22】 運動時の水分補給に還元水は適正か!? (10月号)
【23温泉で肌スベスベは還元効果なのか? (11月号)
【24】口腔内の衛生管理に還元水は有効か? (12月号)
【25】2還元水は肝機能障害を抑制するってホント? (1月号)
【26】 アルカリ水と非アルカリ水どちらが身体に良い!? (2月号)
【27】 スポーツと還元水ーーー果たしてその“相性”は? (3月号)
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
「水と健康」シリーズも、今回が最終回となりました。 これまで拙稿をお読みいただき、たいへんうれしく思っています。下段に連載のタイトルを載せておきましたが、 その多くが還元水に関する記述で占められています。 そこで最後に、還元水について、 わたしのまとめ的な見解を述べてみることにします。
還元水を生成するさいの原水として最も一般的なのが水道水です。 そのため水道水の質が問われる場合があります。
海外に多数の拠点をもっているエナジックの関係者の方ならご承知のとおり、日本より水道の水質の悪い国があり、 そこではプレフィルターを使って安全な浄水にしてから電気分解をしています。
加えて、連載の第5回でも書きましたが、 世界的に河川の医薬品による汚染が問題になっています。 そこでは2019年に発表されたイギリス人研究者の論文を引用し、調査した河川で汚染されていないのは、 西洋医学の薬剤が使用されていないアイスランドとベネズエラの村の川だけ、という分析結果を示しました。
こうした事象を踏まえて、還元水はどう位置付けたら良いのでしょうか?
ある一定の基準をクリアしている水道水から生成するのだから問題はないですよ、という答えではどうでしょう。もしくは、いままで連載してきた内容を見てもらって、ほら還元水ってこんなにメリットがあるんだよっていう回答ではいかがでしょう。
この『Eフレンズ』の表紙や2ページ目に“よく出てくる人” を指して 「 (還元水を長年飲用している)この方はいくつに見えますか?」という質問をするのも良い方法かもしれません。
この前もある人に聞いたところ、「50代ですか」という答えが返ってきました (大城博成会長の写真のことです!)。
還元水というのは電気分解という化学的な過程を経て作られる水であり人工的なものです。 自然なものが一番良いという考え方からは遠いものに違いありません。 にもかかわらず、還元水を勧める理由は何なのでしょう。
もともと汚染されていない地球では限りなく還元水に近い水を飲むことができました。 代替医療の提唱者として知られるアメリカのロバート・オールダム・ヤング (Robert Oldham Young)は、その著書 『The pH Miracle』 (pHの奇跡)で、そう語っています。
ちなみに彼は食べ物をアルカリ性にした方が良いという記述の中で、 還元水を勧めています。
ところでいまの日本では、多くの人が水道水、 あるいはボトリングされた水を飲んでいます。 水道水にも不安を感じる人は浄水器や整水器を取り付けています。
一般財団法人日本食品分析センターのホームページを見ると、 2020年のデータで50%の家庭に浄水器がついているとのことです。 わたしは、健康に良いというだけでなく、より自然な水に近くするという意味でも、浄水+電気分解の還元水がお薦めと思っています。
ほかにも浄水+アルファのさまざまな水があります。 これらについて還元水と比較することはなかなか難しいのでここでは述べません。
以前、屋久島に行ったときに登山をしたのですが、登山口から1時間ほど歩いたところの湧水がおいしすぎてびっくりしました。ガイドさんに屋久島の水として売られている水のことを聞いたら、 あれはまずいですよといわれました。ボトリングするとどうしても品質が落ちるということでしょう。
最初に電気分解の水ができたのが1952年、厚生省が医療効果 (胃腸症状の改善) を認めたのが1965年。 そのころといまでは水源の水質はずい分と変わりました。
それも踏まえて有益な還元水をうまく生活に取り入れていきたいものです。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
今回は、 学術誌『Journal of Nutritional Health & Food Science』 ( 「栄養・健康・食品科学ジャーナル」 とでも訳せるでしょうか)の2017年4月7日発行号に掲載されたThe Effectiveness of Alkaline Water in Hydrating Athletes」 (アスリートの水分補給におけるアルカリイオン水の有効性)というレビュー記事を参考に、スポーツと還元水について考察していきます。
なお、この記事では還元水と水素水とアルカリ性水を全部ひっくるめてアルカリ性の水とまとめてありましたので、以下、それを踏襲します。
さてわたしたちの体の60~65%が水分ですが、実は女性は男性より水分量が少なく、55%ぐらいか、それより少ないと言われています。
この違いは筋肉量の差異から生じています。筋肉には72~75%の水分が含まれていますから、その量が多ければ当然、水分も多くなるというわけです。ちなみにこの水分はわたしたちの体の貯水槽のような働きをしています。
スポーツをすると当然、筋肉を使います。すると筋肉がエネルギーを発するので熱が出ます。寒い時に体を動かすとポカポカするのはそのためです。そして年齢とともに寒がりになる人が増えるのは筋肉量が減るからです。
ポカポカする程度ならいいのですが、アスリートの運動量はそんなものではなく、ものすごい熱量になります。そこで身体は「ホメオスタシス」を保つために汗を出して体温調節をします。ホメオスタシスとは、健康に生きるため、体温や血糖値などが一定範囲内になるよう調整する生体恒常性のことです。
たとえば氷の上であの薄着で競技をするフィギュアスケーターが、試合終了後に汗を拭いているのをテレビで見たことがあると思いますが、これがホメオスタシスということになります。
また、それだけハードな運動をして汗をたくさんかくと、当然、体の水分が一気に失われますから脱水状態になります。脱水とは怖いもので、体の水分量が2% 失われただけでも、さまざまな認知機能が低下することがわかっています。
激しい運動を2時間もするアスリートの場合、少なくとも3~4リットルの水分補給が必要になります。しかも喉が渇いてからでは遅すぎで、もし可能なら10~15分ごとに水分補給するのがいいと言われています。
しかも、25度以上の温度で運動すると血行動態に障害が起きて電解質が失われ、血液中のナトリウム濃度が低下する低ナトリウム血症を引き起こすことがあります。その症状は、頭痛、嘔吐、食欲不振などから、重症になると昏睡やけいれんなども生じるので、早い対処が必要となります。
ちなみに持久力の必要なマラソンランナー、トライアスロンの選手、サッカー選手などが適切な水分補給をせずに競技を続けると、深部体温が40度以上になってしまい、最悪の場合、死に至ることもあります。
現在はさまざまな用途のスポーツドリンクがあります。大概のものに炭水化物、電解質、ビタミン、アミノ酸が含まれていて、用途に応じ、体液の浸透圧を一定に保つ浸透圧調節もされています。ですが、pHに注目すると、ほとんどの飲料は酸性に調整されています。
ところで激しい運動をする場合、糖を分解してたくさんのエネルギーを作ります。その時にできてくる物質が、皆さんよくご存じの乳酸です。この乳酸がたくさん溜まると体が酸性に傾いて、酸と塩基(アルカリ性の物質)のバランスが崩れます。
そもそも人間は、このバランスを保つことで生命活動を維持できていますから、それが崩れると、元に戻そうとする力が働き、呼吸を速くして二酸化炭素をたくさん排出したりします。また、尿としてたくさんの水素イオンを出そうとします。水素イオンを放出する物質は酸ですから、これにより酸を少なくしようとするわけです。
こう見てくると、運動時に摂取する水は、やはりアルカリ性の方が良いのではということになりますね。
ところで、酸と塩基のバランスは、激しい運動時だけでなく、食事のさいにも崩れてしまいます。なぜなら、わたしたちが日ごろ食べたり飲んだりするものには酸性度の高いものが多いからです。わたしたちの体はそれを止めてホメオスタシを保とうと、呼吸や腎臓で頑張って調整しているのです。
冒頭で誌名を示した学術誌のレビュー記事を始め、いろいろな角度から進められた研究をまとめると、普段からpH8.5~9.5程度の還元水を飲んでいれば、安静時と運動時の酸と塩基バランスを改善して有酸素運動、無酸素運動時のパフォーマンスを改善させる、と考えられるのです。
もちろん飲む量は運動の種類や環境によって、また個人によって調整する必要はありますが、還元水がスポーツに及ぼす効用は疑いないでしょう。
ここでお聞きしますが、普段、スポーツをしている人としていない人で汗の質が違うと思いますか? 答えは「Yes」です。 実は、普段スポーツをしている人の汗は塩分が少なく、逆に汗をかき慣れていない人は塩分が多くベタっとした汗になるのです。
普段スポーツをしていると、 身体は暑熱順化した状態になっていて、必要なものをなるべく体外に出さずに汗で体温調節できるようになるからです。
これからスポーツを始めようとしている方は還元水とスポーツドリンクに加えて、体内の塩分濃度が薄まるのを阻止するための天然塩も持っていると良いでしょう。常にスポーツをしている人は、運動中の水分補給は還元水だけで十分だと思います。
春を迎え、外での運動の機会が増えます。還元水を「スポーツの友」にしましょう。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
関西では毎年1月末から2月初めが一番寒い時期になるのですが、 今年はまさにその時期に大寒波がやってきました。 おかげで、 滋賀県草津市在住のわたしは久しぶりに雪道の運転をする羽目に陥りました。 イヤハヤ。
こんな時期はやはり温かい飲み物を飲まないと身体がなかなか温まりません。 胃腸が冷えると機能も低下してしまいます。 いくら還元水で胃腸症状が改善すると言っても、冷たい還元水をがぶ飲みしたら本末転倒になりかねませんね。
ところでつい先日、年配の方が「水を飲んでもらうのは難しい、温かいものじゃないと」 と話していました。 特に還元水は出来立てのものを飲みたいのですが、 この時期の水道水はすごく冷たいですよね。 だから出来立ての還元水も当然、冷たい。ですから温めて飲用してみてはいかがでしょうか。
ちなみに白湯、そしてお茶やコーヒーに使ったりお料理に使ったりした場合でも、還元水のpHに多少の変化はあるものの、酸化還元電位(ORP)は問題なく維持できています。
改めてORPについて説明しますと、これは水中に含まれるマイナス電子の量を数値化したものです。この量が多ければ多いほど抗酸化力 (還元力)が強く、少ないほど酸化力が強いとされています。 レベラックが作り出す還元水のマイナス電子の量は多く、抗酸化力が強いことは確認されています。
ちなみに汲んでから数時間経っているペットボトルの中のpH9.5の還元水のpHはほぼ変わりありません。寒い時期に無理して汲みたての冷たい還元水を飲むのではなく、自分の体調に合わせて調節するのが良いと思います。
さて今回は、寒さとは無縁なマレーシアの研究結果の紹介をしてみます。
それは、アルカリ性水を使って閉経後の女性のメタボリックシンドロームのリスク、 睡眠の質、 筋力との関連性などを調べたものです(論文掲載誌は『PLOS ONE』 2022年10月31日号)。
タイトルは「アルカリ性水のメタボリックの危険性、睡眠の質、筋力との関連性一閉経後の女性を対象にした横断的研究」で、 マレーシアの大学と研究所による多施設研究です。
マレーシアは熱帯地方で水が豊富にあるところですが、最近では水源の汚染が問題となり、 50~85%の家庭で浄水器が設置されていると報告されています。
今回は浄水にミネラルを添加して弱アルカリ性にした水を使っての研究報告になります。
女性は更年期になると女性ホルモンの減少に伴い、いろいろな症状が出ることはよく知られています。 しかし実は、 女性ホルモンには生活習慣病から守ってくれる役割もあるため、そのうちの1種類がなくなるだけでも、様々な病気にかかりやすくなります。
研究では、閉経後5年以上が経過しホルモン療法の経験がなく、 かつ重篤な疾患のない人を対象としました。
この対象者を、アルカリ性の水を2カ月以上1日1L以上飲んでいる148名と非アルカリ性の水を同量飲んでいる156名に分け、下記のような項目について比較調査をしました。
それは、血圧、身長、体重、 ウエスト、ヒップのサイズ、血液検査 (空腹時血糖値、中性脂肪、 総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール)、そして睡眠の質や睡眠障害の症状を評価するために開発された「ピッツバーグ睡眠質指数」 など多岐にわたりました。
それだけでなく、利き手の握力検査、 食事摂取量やその質も比較しました。 参加者の平均年齢は68歳です。
研究結果の中から、興味深いものを紹介し、日本の現状と比較してみましょう。 まず握力ですが、アルカリ性水を飲んでいた人は20.8±2.8kgで、非アルカリ性水の飲用者は15.5±4.1kgとかなり差がありました。 しかしいずれにせよ筋力低下が著しい数字になっています。
身体活動の評価では中等度以上の活動をしている人はどちらもゼロでした。ちなみに日本人の場合、2015年のデータでは65~69歳の女性の平均握力は25.2kgです (スポーツ庁が体力、運動能力調査結果として公表しているデータより)。
実験対象者で驚いたのは睡眠時間です。全体の平均が304±67分、つまり5時間程度なのです。 明らかな睡眠不足です。
しかしアルカリ性水を飲んでいる人の睡眠時間は334±62分で、 非アルカリ水を飲んでいる人は275±59分とかなりの差がありました。
睡眠時間をとってみても5時間以下の人は前者が32.4%、後者は57.1%と差があり、6時間以上取れている人は前者が17.6%、後者は9.6%とやはり差が出ました。
こうみると、睡眠の質において、アルカリ性水を飲んでいる人の方が有意に高い結果が得られています。
睡眠については本誌2021年10月号で大阪市立大学の研究を紹介しました。 それは、還元水を飲用した被験者は浄水の飲用者より熟睡感を得られる人が多かった、という結果でしたが、マレーシアのこの研究ほど詳細に評価はされていませんでした。
ちなみに2018年の政府統計(国民健康・栄養調査) によると、 60-69歳の女性の睡眠時間は5時間未満が6.5%、5時間以上6時間未満が33.6%、6時間以上7時間未満が40.6%となっています。
なお睡眠時間に関して日本は先進諸国の中で最下位の睡眠不足国です。
2019年のOECD(経済協力開発機構)の統計によると、1日のうち睡眠に費やす平均時間は米国528分、フランス513分、中国542分など500分を超える国が多かったのに対し、日本は442分と最低水準です。
マレーシアの研究のそのほかの結果では、被験者の47.7%がメタボリックシンドロームの基準を満たしていました。 しかしアルカリ性水を飲んでいる人は41.2%で、非アルカリ性水を飲んでいる人は53.8%と差が見られました。 以上、電気分解で得られたのではない弱アルカリ性水を使った実験を見てきましたが、ここでもアルカリ性の持つ比較優位性を証明する結果が示されたといえます。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
この連載を始めてから早いもので2年が経ちます。 新年に当たり、これまでお読みいただいてきた皆さんに、心よりお礼を申し上げます。今後も、皆さんにとって有益で参考になる電解水情報をお届けできるよう努力していきます。
ところで最近、ちょっとした出会いがあり、1992年の電解水ブームのきっかけになったテレビの報道番組で取材されていた先生の著書を読むことになりました。
実はあの番組はリアルタイムでは見ていないのですが、後に録画を見て一度その先生の話を聞きたいと思っていました。つい先日、著書があることを知り、さっそく購入し読んでみました。それが河村宗典著 『水が教えてくれたこと』(KKロングセラーズ/2016年)です。
本の最初に“この水は革命だぞ、このままなら今に西洋医学はぶっつぶれるぞ!”と先輩医師に言われた、とあり、ではこの水を試してみようということになったと記述しています(15~16ページ)。
そこで自分が院長をしている病院に導入し、臨床実験を開始したところ、瞬く間にこの水に魅了されたと書いてあります(18ページ)。その水こそ、電解還元水(以下、還元水)でした。
最近は何でもエビデンスはあるのか、とか、論文データはあるのか、ということを言われますが、医療 はそれぞれ違う背景を持っている患者さん一人ひとりに寄り添っておこなうもので、統計データとして まとめようのない事例がたくさんあります。
この著作には、河村先生が30年間にわたって経験した、数多くの臨床例に基づく還元水に関する見解が書かれてあります。その中から少し紹介してみます。
ただし、あらかじめお断りしておきますが、皆さん、よくご存じとおり、厚生労働省が認めた還元水の医療効果は “胃腸症状の改善”だけです。したがって、以下に示すのは、あくまで河村先生の臨床経験に基づく事例で、これを普遍化したり、一般化したりすることはできません。そのことを認識したうえで、お読みください。
読者の皆さんの中には、水を飲み過ぎると水中毒になるという話を聞かされたことはないでしょうか。 水中毒とは、血液が水で薄まって血中のナトリウム値が下がり、ひどい場合は死に至る状態を指します。
しかし河村先生の病院に入院して還元水を飲まれた患者さんの場合、1人も水中毒にかかった人は見たことがないと書かれていました。
逆に、水を制限される糖尿病性腎症の患者さんが還元水を飲んで人工透析が延期になったり、透析をしないで済んだりした、ということも経験されたようです (88ページ)。
河村先生がご家族と共に還元水を飲み始められてしばらくすると、ご家族からトイレの後の臭いが減ったと言われました。そしてそのことを、同じく還元水を活用している先輩医師に伝えたところ、その先生は、飼い犬のウンチの臭いが減った経験をされていたというのです。
これは還元水によって腸内細菌が変化したからではないか、と考えられます。そもそも 便の悪臭はインドール、スカトール、アンモニア、硫化水素、ヒスタミン、ニトロソアミン、フェノールなどのためです。 これらは腸内のウエルシュ菌等の悪玉菌が増殖し、食事等を通じて摂取したタンパク質を分解・異常発酵すると発生します。
これらの物質はまた、ガンやアレルギー症状などの原因になると言われていますが、便の悪臭が減ったというのは悪玉菌が減ったということです。
ちなみに赤ちゃんの便は甘酸っぱい臭いがしますが、これはビフィズス菌や乳酸菌によるものです。
成長とともにいろいろなものを食べるようになり腸内細菌も変化してきます。
そして気づいたら悪玉菌が多くなりすぎる状態に。ところが、還元水を飲むことで腸内は悪玉菌が住みにくく、善玉菌が住みやすい環境になるのでは、と河村先生はいうのです。
血液検査が必ずしもその時の身体の状態を正確に反映しているとは言えません。実際、自覚症状 は良いのに検査データはむしろ悪くなっているように見えることがあります。
河村先生の診た患者さんの中に、還元水を飲んだのにデータが悪くなっている、という人がいました。しかし身体の状況を聞くと、自覚症状は良くなっていると答えたといいます。
この場合、還元水の摂取に身体が順応できないからではないかと考えられます。
そもそも還元水だけで病気が良くなるわけではありません。さまざまな治療や療法が必要です。それ以外にも大切なのは、何かに頼らず、必ず治るという信念です。河村先生はそう主張しています。
著作の最後の章 (156ページ~)にガン治療の話が書かれていました。そこでは、三大療法 (手術、放射線、化学療法)を取り入れつつ、ガン温熱療法や腸管免疫のために乳酸菌飲用療法をおこなっているとのことでした。そして還元水は、生命活動の基本を支えるものと位置付けているというのです。
いろいろな患者さんを見てきて、治る患者さんというのは病気に対する恐怖心が全くないか、自分が病気であることを全く意に介さない心境に達している人たちだということです。
わたしたちが本当に健康に生活をするためには、水だけでなく、心まで含めて統合的に考えていく必要があります。
また、病気を治す力は本来自分が持っています。還元水はその力を引き出す一つに過ぎません。 とはいえ還元水の持つ性質を知っておくことは、健康ライフをおくるうえで意義あることと思います。
なるべく医療に頼らず健康に生きていくために何をしたらいいのか。年の初めこそ、皆さんそれぞれがご自分で考えてみる良い機会ではないでしょうか。お医者さんは病気しかみませんから。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
紅葉の季節ゆえか、11月19、20日に、観光客で久々に賑わっていた京都で、日本先制臨床医学会主催の第5回学術記念大会が開かれました。
大会のテーマは「新時代に向けた新しい予防・治療~with統合治療で患者に寄り添う~」というもので、2日間にいろいろな発表がありました。
ほとんどの病気が生活習慣病であり、現在、さまざまな病気が非常に増えていて、保険診療制度で認められた治療では対処できなくなってきています。
そのため、保険診療外のさまざまな治療に注目が集まっていますが、学術記念大会では、その一旦が発表されました。
同学会に所属するわたしもまた、20日に関連する研究結果を発表しました。
大会の最後の教育講演で、ルイ・パストゥール医学研究センターの佐藤勉先生が 『口腔と全身の健康に関わる口腔フローラ~機能水の口腔保健学的有用性について~』という演題で講演をされました。
ここでいう機能水とは、AEW (アルカリ性電解水)、つまり還元水のことですから、今回は、その内容について一部ご紹介することにしました。なお、実験の部分については、10月1、2日に都内でおこなわれた第20回日本口腔機能水学会・学術大会で 『毎食後のアルカリ性電解水(AEW)による含嗽(うがい)が口腔内環境に及ぼす影響について』という演題でも発表されています。
そもそも口腔内の環境というのは全身の健康状態と密接に関係しています。腸内と同じように口腔 内にはさまざまな細菌や微生物がいます。これらを口腔フローラと言っています。500種類以上、1000 億個以上存在していて、善玉菌 (有用菌)、悪玉菌 (有害菌)、そしてどちらでもない日和見菌がバランスをとって存在しています。
虫歯や歯周病の原因になる細菌というのは、酸に強い、あるいは酸性環境を好むものが多いのです。逆にそれらは中性からアルカリ性環境下で増殖能力が低下するものが多いこともわかっています。したがって、以前にもAEW(アルカリ性電解水=還元水)により増殖が低下するという実験結果が得られています。
今回の実験は以下のような方法で実施されました。
AEWはpH9.8を使用し、比較するための水はPW (水道水) を使いました。20歳から 68歳の成人男女35名の被験者には、自分がAEWかPWのどちらを使用しているかを知らせずにおこないました。
具体的には、毎食後 (食後にブラッシングをする被験者はその終了時) に100mlのAEWかPWでうがいを2週間続けてもらいます。その後2週間の間隔を空けて、最初にAEWを使った場合はPWで、最初にPWを使った場合はAEWで、やはり2週間、うがいを続けてもらいました。
評価方法は試験前と2週間終了時の唾液を多項目・短時間唾液検査システムで、虫歯菌、酸性度、緩衝能(かんしょうのう)、 白血球、タンパク質アンモニアを測定して比較しました。
緩衝能というのは、口腔内の唾液が酸性やアルカリ性に傾くと唾液中の重炭酸塩の作用でpHを通常の状態に戻そうとする能力のことです。
また、白血球、タンパク質は歯周病や虫歯で炎症があると高くなります。アンモニアの値は口腔内の清潔度を表わし、高くなると不潔な状態ということです。
さてその結果です。虫歯菌はPWでうがいをした前後に変化はありませんでしたが、AEWでうがいをすると有意に低下していました。酸性度はPWでは変化なし、 AEWでは明らかに酸性度が下がっていました(つまり中性の方向に変化したということです)。
緩衝能はPWでもAEWも変化はありませんでした。白血球はPWでは変化なし、AEWでは有意に減少していました。
タンパク質も同様にPWでは変化なしで、AEWでは有意に減少していました。
アンモニアはPWでは有意ではないものの少し減少、AEWでは有意に減少していました。
まとめますと、AEWによる毎食後のうがいでは、虫歯歯、酸性度、白血球、タンパク質、アンモニアが減少したということです。つまり口腔内環境が良くなりました。緩衝能は唾液中の重炭酸塩によるものなので、外からの影響は受けにくいと考えられました。
発表された佐藤先生は、今後、さらに効果的な口腔フローラのコントロール法の一つとして、 AEWが口腔フローラの構成に与える影響や飲用 した時の口腔環境の変化などについて研究され ていく予定とのことです。
現在、腸内フローラについての研究は非常に進んでいますが、口腔フローラについてはまだわかっていないことが多い状態です。
その中で口腔フローラを良い状態にして有用菌を増やすのに必要なものとして、乳酸菌、バランスの良い食事、そしてAEWによるうがいがあげられ、逆に悪い状態にして有害菌を増やすものとしては、口腔疾患、抗生物質、口腔清掃不良があげられます。
質疑応答で佐藤先生が言われていましたが、AEWを飲用するだけでなく、うがいに使うことで口腔フローラの改善につながるのでは、ということが研究の動機の一つであったとのことです。
またアルカリ性ということで重曹水が代用できないかという質問もありました。これについては研究されていないものの可能性は十分に考えられると答えられていました。
ほとんどの病気が生活習慣病だとすると、続けられる良い生活習慣が多ければ多いほど、人はより健康を維持することができるのではないのでしょうか。
実験で有意と確かめられた 「還元水によるうがい」を始め、一つでも良い習慣を増やして悪い習慣を断つようにしてみてはいかがでしょうか。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
あなたは毎日、湯船に浸かっていますか?
めんどうくさい、お湯を張ってもすぐに流すんだからもったいない、などといった理由からシャワーだけで済ませていませんか?
日本にはお湯に浸かるという文化があるのにシャワーだけで済ます方がもったいないですね。
大阪市水道局のホームページには“ええことづくめ!お風呂の健康効果とおすすめの入浴法”という記事があり、その中に以下のような一文が載っています。
[14,000人を対象に3年間追跡調査を行ったところ、「入浴回数が週7回」の人たちは 「入浴回数が週0~2回」 の人たちに比べて、要介護になる割合が3割低いという結果が出ています]
加えて、家庭でお風呂に入るだけで、温熱作用、足のむくみ解消や疲労回復に効果のある静水圧作用、リラックスさせる浮力作用、運動療法的効果を得られる粘性・抵抗性作用などがあると記述しています。
詳しい内容は大阪市水道局のホームページ:https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0 000488972.htmlを参照してください。
旅行などで行った温泉に浸かると、肌がすべすべしたり、体がいつもより温まってなかなか冷めなかったりした、といった経験をお持ちではないでしょうか?
そもそも温泉は、含まれる成分によって、単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、二酸化炭素泉、含鉄泉、酸性泉、含ヨウ素泉、硫黄泉、放射能泉の10種類に分類されています。
そして必ず、その温泉で効果が得られるとする適応症が書いてあります。
ちなみにわたしがよく行っていた温泉には関節リュウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十 肩、打撲、捻挫などの症状や、運動麻痺における筋肉のこわばり、冷え性、末梢循環障害、胃腸機能の低下、軽症高血圧、糖尿病、軽い高コレストロール血症、軽い喘息または肺気腫、痔の痛み、自律神経不安定症、ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)のほか、病後回復、疲労回復、健康増進といった適応症が書いてありました。凄い数で、驚かされますね。
わたしは登山の帰りになるべく源泉掛け流しの温泉に入っていましたが、疲れが取れて翌日の筋肉 痛も起こりにくくなるのをいつも感じていました。これを裏付けるような温泉についての興味深い実験 報告があったので紹介してみます。
報告のタイトルは「電解還元系の人口温泉水の皮膚および髪に与える効果」で、2005年9月に発行された、日本温泉科学会の『温泉科学』に掲載されました。著者は大河内正一他7名です。
温泉は天然の状態では還元性があります。pHは酸性からアルカリ性までさまざまです。しかし湧き出て空気に触れるとどんどん酸化されますから、源泉掛け流しつまり新しいお湯が常に継ぎ足されている状態が、最も還元性が保持されています。人間と同じで、このどんどん酸化されていく状態を温泉の老化と言います。
現在、国内の7割以上の温泉では源泉の湧出量の減少などのため、浴槽の温泉を濾過して再利用しています。そのさいには殺菌されています。
こうなるとせっかく温泉に入っているのに家のお風呂や銭湯に入っているのと変わらないお湯になってしまっているのです。
大河内らは実験のため、水道水から温泉源泉の特徴である還元作用を有する水を作る還元製造装置を開発しました。
これは、水を電気分解して陰極側で生成されるアルカリ性の還元水と、陽極側で生成される酸性水から活性炭で酸化系活性物質を取り除いた水を混合させた、ほぼ中性の抗酸化能を有する生態水類似の電解還元系の水を作る装置です。
そして、この装置に40度に加温した水道水約200リットル(さら湯)を10分間通水して還元水を製造しました。
実験では、被験者の前腕部を①還元系の温泉水(源泉かけ流し)、②実験装置で作った還元水、③さら湯にそれぞれ5分間浸してORP(酸化還元電位) の変化を見ました。すると、①の温泉水と②の還元水では皮膚のORPは下がりますが、さら湯では逆に上がりました。
そもそも皮膚は加齢によって酸化された過酸化脂質が増加することが報告されています(これが加齢臭の原因になっているのです)。次にこの過酸化脂質の酸化抑制効果があるかどうかを、魚で実験しました。
水道水と実験のために作った装置で生成した還元水に浸した吸水シートでそれぞれ真鯵をラップして冷蔵庫に保存し、TBA試験法で酸化脂質の増加に伴う色素量の変化を観察しました (TBAはチオバルビツール酸のことで、油脂の過酸化生成物と反応して赤色になります。これを用いたのがTBA試験法です)。
水道水で浸した吸水シートをラップした真鯵は色素の増加が見られて酸化脂質が増加していましたが、実験装置で作った還元水を使ったものは脂質の酸化が抑制されていました。
さらに2カ月間にわたって実験装置で作った還元水を使い被験者に入浴してもらった実験結果では、皮膚の弾力性が向上する傾向が見られました。
あるいは、髪の色素を抜くブリーチ処理したダメージヘアをこの還元水に浸した後に乾かし、その後、また浸すという繰り返し実験を複数回おこなったところ、髪の滑らかさとつやの向上が観察できました。
以上により、温泉水とは全く同じではないものの温泉水と同じように還元系を有する水は、浴用で皮膚の酸化および老化抑制に効果があることが確認されました。
もし家庭でこの装置が使えるのなら、毎日温泉に入った時のような心地よさが味わえるでしょうし、入浴による健康効果がさらに上がるかもしれません。
エナジックインターナショナル顧問
医学博士 上古眞理(じょうこ まり)
株式会社エナジックインターナショナル 広報誌 『E-FRENDS』より転載
このシリーズの初回の記事の最後に、わたしは “良い湧水はアルカリ性だったのです”と書きました。 系統だった研究がなされているわけではないので全部を把握することは困難ですが、日本でも世界でもアルカリ性の天然水は存在しています。
地球がここまで汚染されていないころは、おそらくあちこちでアルカリ性の良い水が飲めたはずです。しかし現代ではどうでしょうか。
一方、電気分解をして作るアルカリイオン水 (還元水) の弱点は、原水の質の良し悪しによって出来上がりが変わるということです。ならば普通の水道水を電気分解したアルカリイオン水ではなく、天然のアルカリイオン水を飲用したらどういう結果が得られるでしょうか。今回ご紹介するのは、天然のアルカリイオン水の飲用で社会人バスケットボール選手のパフォーマンスを評価したポーランドの大学の論文です。
バスケットボール選手における高アルカリ性水摂取後の無酸素運動パフォーマンスと、体内で酸性とアルカリ性のバランスを保つ仕組みの酸塩基平衡がどう変化するか、に関する研究が、ポーランド南部のカトヴィツェ市にあるイエジ・ククチカ体育大学のスポーツトレーナー学科でおこなわれ、 International Journal of Food and Nutritional Science』(国際食品栄養科学ジャーナル)の2018年1月号に研究結果が掲載されました。
無酸素運動とはいわゆる瞬発的な運動のことです。バスケットボールは、たとえばボールを保持している選手は5秒以内にプレーをしなければならない、という具合に、ボール保持時間が秒単位で細かく決められています。まして試合中はコートの中を目まぐるしく走ったり止まったりするわけですから、 無酸素運動の連続のスポーツとなります。逆に、有酸素運動の代表はウォーキングやジョギング、長距離のランニングなどです。
プロバスケットボールの試合では、選手は最大心拍数の90%まで上昇する激しい運動をおこないます。ちなみに最大心拍数は220-年齢で計算できます。
このような激しい運動を続けると試合が終わるころには疲労物質である血中の乳酸濃度が6-10mmol/lと非常に高くなります。 mmol/1とは、1リットルの体積の中に何ミリモルの物質量が含まれているかを示す単位で、正常乳酸濃度は0.44-1.78mmol/1とされています。
試合中やトレーニング中には適切な水分補給が重要になります。 このシリーズの第18 回では運動後の血液粘度の回復に還元水が有用である論文を紹介しました。 今回取り上げたポーランドの大学の研究は、先述のとおり、アルカリイオン水の飲用が無酸素運動のパフォーマンスと酸塩基平衡に及ぼす影響を評価しています。
研究には25.7±3.4歳の男性プロバスケット ボール選手14名が参加しました。平均身長は190.6±4.8cmで、平均体重が88.5±5.7kg。トレーニング経験は9.8±2.3年でした。
選手は週5回2時間の練習があり、週末に は公式戦がおこなわれました。実験前6週間から実験中にわたって食事は炭水化物55%、タンパク質20%、脂肪 25%で、 カロリーの高い食事 (3255±676kcal/日)を摂取しました。実験前から薬物の使用はなく、毎日8時間の睡眠をとり、実験中はアルコールやサプリメントの摂取も控えました。
11日2.5~3ℓの還元水を飲用検査としては、朝の尿検査と午後のシャトルラン (28mを6回) 後で嫌気性持久テストをおこないました。選手たちには、朝、起床後、トレーニング前後、就寝前に1日当たり2.5~3ℓのアルカリイオン水を6週間飲んでもらいました。対照群の選手たちは同じ条件でミネラルウォーターを飲みました。
実験に用いたアルカリイオン水は天然のものであり、pH9.13です。中等度のミネラルを含み、水の特性は重炭酸 (HCO3-) 炭酸(H2CO3)―ナトリウム(Na+)でした。
安静時にアルカリイオン水を飲むと血液のpHなどが著しく上昇しました。血液の成分がアルカリ性に傾いたということです。しかし酸素濃度は変化しませんでした。
28mを6回走るシャトルランの無酸素運動後にはアルカリイオン水を飲んだ群はpHに有意な上昇がありましたが、 ミネラルウォーターを飲んだ群ではそのような変化はありませんでした。
アルカリイオン水を6週間飲んだ群の尿のpHは、安静時、および身体活動直後もミネラルウォーターを飲んだ群に比べて有意に高くなりました。また、尿比重はアルカリイオン水を飲んだ群は有意に低くなりました (脱水状態になると尿比重は高くなります)
シャトルランの結果をみると、アルカリイオン水を飲んだ群は飲む前に比べて有意に改善し、平均 0.71秒早くなりました。運動能力が向上したとみられます。
激しい無酸素運動をおこなう競技者に対するこのような研究はほとんどありません。
しかし、FIBA(国際バスケットボール連盟) ヨーロッパのU20(20歳以下)の選手の75%が脱水状態で大会をスタートしていることが報告されています。
また、成人のNBA (アメリカプロバスケットボール協会)のプレーヤーを対象とした研究では52%が脱水の状態で試合を開始しています。
バスケットボールの公式試合では20分間に2ℓの水分を喪失すると言われています。にもかかわらず水分補給が十分にされていないことも報告されています。
今回紹介したこの研究で、高いpHの水を摂取することは競技アスリートの酸塩基平衡と水分補給に好影響を与えることが確認されました。
秋ともなれば、ちょうど気持ちよく運動ができる季節です。 バスケットボールのような激しい運動はしないとしても、十分な量の還元水を持ち歩くことが大事ではないでしょうか。
お友だちから今年もおいしそうな栗をたくさんいただきました。栗と言えば何といっても外側の鬼皮と中側の渋皮をむくのが一苦労ですよね。
昨年も皮むきに大格闘したのですが、今年はすぐに食べるわけではなかったので、まずは茹でて冷凍しておくことにしました。
そのほうが、栗の皮が楽にむけるということだったので……。
■酸性電解水で茹でてから冷凍を
さあ~て、いよいよとりかかろうと思ったとき、頭をよぎったのが、「酸性電解水で茹でてみよう」ということでした。
茹でたあと、皮付きのまま冷凍するなら、酸性電解水の収れん作用によって、美味しさがキュッと凝縮されるはず、なんて思ったのです。
もちろん、解凍する時も酸性電解水を使うつもりでした。
実際、冷凍した栗を酸性電解水で半解凍してから皮をむくと、鬼皮も中の渋皮も楽にむけましたよ ~(^^)。オススメ!
さらに、黄色の栗に仕上がるというミョウバン水と酸性電解水、還元水の3種類の水で栗のアク抜き比べをやってみました。
■栗と酸性電解水は相性がよい!
結果は――たしかにミョウバン水につけた栗はきれいな黄色に変わっています(・・)oh!
そして酸性電解水もかなりいい線まで、栗っぽい色になるのですよ(^^)b
還元水ではちょっと茶色になり、どの水にもつけなかった栗はボソボソになりました。
というわけで、栗の皮をむいた後のアク抜きのために水に浸ける場合は、ミョウバン水以外に酸性電 解水とも相性がいいことがわかりました。これもおすすめです(^^)b
こうしてきれいに皮をむいた栗を使って、栗ご飯 と栗の甘露煮を作ってみました。美味しいできあがりに満足!