電解水ニュース
2020.12
本誌2月号の「電解水を科学する」コーナーで、「より良い製品をめざして――東工大と共同研究中!」と題する記事を掲載しました。東工大工学院の平井秀一郎教授ならびに兒玉学助教とエナジックインターナショナル大阪工場の奥村一彦専務、戸瀬義久技師が共同し、「電解槽の長寿命化と小型化をめざす」のが、この研究の テーマです。
具体的には、電気を流して水を電気分解する電解槽の内部現象を解明することで、より耐久性の高い、効率の良い製品の開発を図る、というもの。この研究成果の一部がこのほど『日本機械学会』発行の論文集に掲載されました。
機械学会の論文集に掲載される論文は「査読付き論文」といわれ、他の研究者による厳密な審査を経て初めて掲載されます。一般的な学会発表とは違って、学術的にたいへん価値の高い発表とみなされ、共同研究者のエナジックにとっても、アカデミックな世界に社名が残る意義深い結果となりました。
論文のタイトルは「電解水生成装置陽極槽のイオン輸送2次元数値解析」。少々難解ですが、論文では、まだまだ未知とされることの多い電解槽の内部現象を、流体力学、電気化学、電磁気学を用いて数値モデルとして構築することができた、と結論付けています。加えて、さらなる解析モデルの妥当性の検証と向上、電極板を含めたシステム設計の最適化が課題としています。エナジックは今後、この研究成果を製品開発に生かしていく方針です。
※関心のある方は以下のアドレスから論文を見ることができます。
【東工大「平井笹部研究室」HPアドレス】